5日目 秋田(前編) 2018年5月2日


 昨夜、車中で夕食時にナビのワンセグでテレビを見てると、弘前城でさくら祭りが行われ、まだ見頃とのニュース。青森は5月でも桜が咲いてるのか。これは見ていくべきだと、弘前城へ寄っていくことにした。

 祭り期間中は200万人が訪れるという弘前城さくら祭り。渋滞や駐車場待ちには巻き込まれたくない。泊まった道の駅なみおかの近くには、奥羽本線の浪岡駅があったので、車を残して電車で往復するプランを考えた。

 だが起きたのは6時。さすがに早朝からは混んでないだろうと、電車はやめて車で向かい、弘前城近くのコインパーキングに駐車して歩いて行った。
 本来、城内に入るのに300円払うが、8時から始まるチケット売り場は閉まっており門もない。散歩する地元の老人たちもスルーしていたので無料で通過。早起きは3文ならぬ300円の得だ。

 天守閣へ行ってみたが桜が咲いてるのは3割程度。8時前なので人もまばらで少なく拍子抜けした。昨夜のニュースでは見頃と言ってたので、これからがピークなのだろうか。
 とにかく、ここが一面ピンクの景色になったら壮観だろう。日本一のソメイヨシノもあったがこれもまだ咲いておらず、私の観光気分は見事に散った。

 弘前を発ち国道7号線を南下。碇ヶ関インター入口を過ぎた先で、国道282号線で山間部に進み秋田県に入る。向かっているのは大湯温泉近くにある、日本のストーンサークルの大湯環状列石。

 到着したのは9時前だったので博物館はまだ開いてなかったが、列石はロープを簡単にまたげたので近くまで進む。サークルは外径50m位の二重環状で、一定の間隔で石が並んでいた。

 作られたのは約4000年前の縄文時代後期。何のために使われたのか諸説あるが、配石の下から副葬品を伴う土杭が検出されたので、これは共同墓地だったという説が有力のようだ。

 列石の周りには熊避けの電線が張られていた。石しかない平原になぜこれが必要なのか。もしかすると熊が石を引っこ抜いて並び替え、ドミノをして遊ぶのを防いでるのかもしれない。

 それから少し南下して鹿角の町へ。目当ては秋田のB級グルメの煮込みホルモンを食べること。だが、訪れた店が開くまで1時間もあったので諦めて、近くにあった道の駅かづのへ移動。

 ここにも煮込みホルモンを売る出店があったが、注文するとまだ仕込んでないと断られお預け。道の駅には花輪ばやしの山車を展示してる建物があったで、それを眺めて代わりに秋田郷土の出汁を味わった。

 鹿角から国道341号線で雪の残る山間部を走り玉川温泉へ。ここは難病やがんに効く湯治場として知られ、天然の岩盤浴がある事でも有名な温泉。
 無料の岩盤浴場は、煙が立ち込める山の谷間にあるテント小屋。そこへ行くまでの通路も熱く、あちこちでござを敷いて寝転がってる人がいた。

 私は小屋の中でタオルを敷いて岩盤浴を堪能。床の岩は時下では寝れないくらい熱いが、タオル越しに横になっていてもダラダラと汗を掻くほどではなかった。
 温泉の方は日本一酸性が強いラジウム。この温泉は江戸時代に地元のマタギが、鹿が傷を癒してるのを見て発見したようだ。(後編に続く)


[この日の写真]




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