2日目 岩手(後編) 2018年4月29日


 感覚ミュージアムを出て国道4号線を北上し、岩手県一関市を目指す。考えたらこの4号線は東京から青森まで繋がっている。もしやと調べてみると、総延長854,9kmの日本一長い国道だった。

 一関市で遅めのランチタイム。過去に平泉の中尊寺を訪れた時は、名物のわんこそばを食べた。今回選んだのは、岩手のソウルフードじゃじゃ麺。
 これは茹でて湯切りした平打ちうどんの上に、刻んだキュウリとネギ、肉みそが乗ってるものを和えて食べるもの。

 そのままでも美味かったが、ラー油を加えるとアクセントが効いてさらに美味かった。地元ではじゃじゃ麺を食べた後の締めに、チータンという卵スープを飲むのが通例のようだ。

 腹も満たされた後、市内から少し走って厳美渓を観光。磐井川の浸食によって形成された渓谷は約2キロに渡り、奇岩、怪岩、深淵などの景色が続いている。
 ここの名物は空飛ぶ団子。岩場にあるたらいに金を入れ打木を鳴らすと、対岸の団子屋がそれをロープづたいに引き上げ、団子を入れて送り返すシステム。人気なのかGWのためか、たらいの前には行列が出来ていた。

 一関インターから東北道に乗り、宮沢賢治ゆかりの花巻市にワープ。ここで彼に関連した場所へ行こうと、宮沢賢治童話村へ行ってみたが、子供向けのような所で特に興味が湧くものはなかった。
 既に老眼になってしまった私には、もはやファンタジーに浸れる童心は無くなってしまったのだろう。

 花巻市から国道283号線で東へ向かい遠野を目指す。途中に宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」のモチーフになっためがね橋があった。夜はライトアップされるらしいので、その時間は幻想的な雰囲気になるのだろう。

 宮沢賢治の「雨ニモマケズ」は知っているが、他の作品はタイトルの聞き覚えがあるだけで読んだことはない。イーハトーブという言葉も聞いたことはあったが、それが何の意味かは分からなかった。

 これは賢治の造語で、彼が目指した理想郷の意味らしい。イーハは岩手を文字ってるという説もあるようだ。
 ちなみに、松本零士作のSF漫画「銀河鉄道999」は、賢治の「銀河鉄道の夜」からの影響で生み出されたらしい。

 今夜の宿泊地は道の駅遠野。花巻からの道中にスーパーがなかったので、一度スルーして市内で食料を調達してカムバック。
 「風の丘」と名の付いた道の駅には風力発電の風車があり、すぐ横には川と単線の線路があった。のどかで居心地も良いので、今夜はぐっすり眠れそうだ。


[この日の写真]




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