2日目 宮城(前編) 2018年4月29日


 1日目で福島県をざっと巡り、今日から宮城県に入る。この日はまず蔵王の御釜へ訪れるつもりだったが、似た景色を昨日の吾妻小富士で既に堪能済み。
 それに、うねうねした女のような峠道を走るのも疲れる。そこで御釜は止めて、ここは男らしく真っ直ぐ国道4号線を進もうと予定を変更した。

 泊まった道の駅国見から仙台市内に行く間に何かないかと、持参してきたツーリングマップルを見てみる。この地図はバイカー用のもので、観光情報なども載っている優れもの。

 出発前夜にもパラパラと見ていたのだが、細かい文字がぼやけて何だか読み辛い。試しに親が持っていた老眼鏡をかけたところ、文字がはっきりと見える。
 自分が老眼になっていた事実に気づいてショックしたが、旅に必須のアイテムを出発前に気付けたのには安堵した。

 その老眼鏡をかけて地図を見たところ、日本三大稲荷の竹駒神社があるのを発見。とりあえず行ってみたがまあ普通の神社。ただ境内に平安時代を思わせるような笛の音が響いていた。

 音の出所は社務所の2階の空いている窓。そこで神主らしき者が笛の練習をしている様。この旋律がなんとも良く、CDがあったら買いたいと思うものだった。
 日本三大稲荷というのは、ここだと決まってないようで、候補に挙がる神社が全国にいくつかあり、ここもそのひとつのようだ。

 その後、仙台市内に入り駐車料金の安い宮城県庁に車をデポ。ここから折り畳み自転車に乗り換え青葉城址へ向かう。仙台に来るのは20数年振り。そういえばそれが初めての一人旅で、目的は牛タンを食べることだった。

 たしか東京から鈍行列車で訪れ、駅前のサウナを宿泊地にし、仙台市内、日本三景の松島、金華山などを観光した。その時に気楽な一人旅の楽しさを知り、それ以来20数年、あちこちを旅してる。

 懐かしい青葉城址で伊達政宗像を見た後、再び車で移動して仙台大観音がある大観密寺へ。市郊外の高台に立つ観音の高さは100m。間近で見るとかなりの存在感。
 内部は12階に分かれ、3〜11階に108体の仏像が安置されている。最上部から螺旋状に下りていき、各階の仏像が見れる仕組みになっていた。

 次の目的地まで距離があるので、再びツーリングマップルを老眼鏡越しにチェック。それで大崎市に本州最大のひまわり畑があるのを発見。
 タブレットをネットに繋げさらに調べてみると、今の時期は菜の花が満開との情報。足を運んでみると一面黄色の鮮やかな景色。偶然知ったひまわりの丘はなかなか見応えがあった。

 もう一つ大崎市で訪れたのは感覚ミュージアム。こっちは予定していた場所で、そのネーミングから面白そうだと期待していた。
 館内は見る・聞く・触れる・味わう・嗅ぐという、人間の五感を刺激するアートがあり、ダイアログゾーン(身体感覚的空間)とモノクロゾーン(瞑想空間)の2つで形成。

 面白かったがどちらかというと子供向け。大人でもデートなら楽しめるかもしれない。帰り際に土産コーナーを見ると、感覚ミュージアムのオリジナルサウンドトラックというCDが売られいた。
 視聴出来たので聞いてみると、これが民族音楽のテイストがあるアンビエントミュージックで、音楽好きの私のツボにハマったので即買い。これをゲット出来たので来た甲斐はあった。(後編へ続く)


[この日の写真]




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