緑が多い森の都 (ビエンチャン) 2009年7月21日〜23日


 木々の多い町であるラオスの首都ビエンチャンは、通称「森の都」とも呼ばれている。首都といっても東西10km程度の小さい町なので、自転車で十分に散策できる広さ。そこで、ビエンチャン散策にはレンタルサイクルを利用した。

 パリの凱旋門を模して設計されたというパトゥーサイは存在感があった。1960年代に建設が始まったが資金難により工事が途中で終わり、現在でも未完成のままというが、十分完成しているように見えた。

 その次に訪れた光り輝く仏塔のタート・ルアンは、ミャンマーの寺院にも似ていたが独特の形をしていた。それよりも目を引いたのは、そこで日傘を差して土産を売っていた、魅力的な顔をした姉さんだ。

 ラオスには濃い系やあっさり系と様々な顔のタイプがいて、エキゾチックな顔をした女が多い。やはり東西南北に陸続きで国があると、色々と混ざり合うのだろう。気のせいか背の高い女が多かったような気もする。

 屋台では串焼きをよく見かけた。焼き鳥やソーセージなどの串物を、カオニャイというもち米と一緒に食べる。にんにく味が効いたソーセージはジューシーで旨かった。
 カオニャイもなかなかいけるのだが量がやたらと多く、二人前はあるかと思う米をビニール袋に入れられる。慣れてきた頃には半額分の金を出して「半分でいい」と注文するようにしていた。

 ラオスは上座部仏教の国。訪れたワット・ミームアンでは熱心に祈る人々の姿が多く、坊さんにお祓いをしてもらう信者たちがいた。
 坊さんの手にはいくつもの細い紐があり、向かい合って座る者たちが、その先をそれぞれ手にしている。この時は人だけでなく、バイクにも結ばれていた。

 お経が終わると坊さんが茶せんのようなもので信者たちに水を掛け、最後に別の白い紐を手首に結んでもらう、といった流れだった。

 寺の中では盆に載せた果物に蝋燭や線香を立て、それを頭上に掲げて祈る姿があった。ここで珍しかったのが、中央に鎮座しているのが仏像はなく、金色の大きな石だったこと。男性根のリンガなのだろうか。その後ろには少々胡散臭い光のプレートがあった。

 何体かあった仏像の中には、緑色でクリスタルのものがあった。色んな寺を訪れた事があるが、これは珍しいものに思える。他にも、瓢箪みたいな石を頭上に掲げて祈る姿も、珍しい光景だった。

 町でたまたま入った商店では、ひらがなの文字で書かれた乾物のそうめん、そば、ひやむぎ、きしめんが売られ、「赤いきつね」「緑のたぬき」といった商品も並んでいた。
 カップ麺の料金は4万ドン。屋台では7千ドンで飯が食えることから考えれば、これはかなり高い。もしかすると、近くに日本人が多く住んでいるのかもしれない。

 通称「森の都」であるビエンチャン。町には木々の緑が溢れ、寺には緑のクリスタル仏像があり、商店には茶そばや緑のたぬきが売られてる。確かに緑の多い都だった。




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