タイミングが悪く (ホーチミン) |
2009年7月13日〜15日 |
エアコンがガンガンに効いたバスで7時間、カンボジアを出てベトナムの首都ホーチミンに到着した。カンボジアとは違いどことなく小奇麗な感じがするのは、やはり経済が豊かな証拠だろうか。
市内中心に向かう道路は酷い渋滞で、バイクの数がやたらに多かった。看板はアルファベットの表記なのだが、英語じゃないので内容はさっぱり分からない。
宿泊したデタム通り周辺は宿やレストランが並び、西洋人観光客の姿が目立った。ホーチミン最大の市場であるベンタイン市場には、土産などの雑貨屋が何軒もあり、しつこく絡んでくる売り子が多かった。
ホーチミンでは夕方5時頃から屋台が姿を現すようで、夜には市場の周りにも食のバラエティが豊富な屋台が並んでいた。町には社会主義の特有ともいえるプロパガンダの看板もチラホラ見かけた。
ホーチミンではシンカフェのツアーを利用して、郊外にあるクチ・トンネルを訪れた。ここはベトナム戦争当時、南ベトナム民族解放戦線(べトコン)によって掘られた総距離200kmに及ぶ地下トンネル。
アメリカ軍による大量の枯葉剤投下にも屈せず、ここで堅固に抵抗したことが、ベトナムに勝利をもたらした要因の一つともいわれている。
30年間も掘り続けられたというトンネルは、カンボジアとの国境付近まで張り巡らされているようだ。最初は地下1階だけだったが米軍の猛攻に耐えるために次第に奥深くなり、最後には地下3階になったという。しかし、観光客が歩けるのはほんの一部分。
トンネルがある地上には当時の様子を再現する等身大の人形があり、アメリカ兵を捕らえるためのトラップなども残っていた。
地上に出る前に水中を通して煙を薄める煙突、落ちてきた爆弾の再利用など、様々な工夫がここを強固な砦にしたのだろう。
戦争当時にベトナム兵士の主食だったという茹でたタピオカがおやつに出た。味は芋に似ていてなかなか美味かった。
トンネルもそうだが、ベトナムというと有名なのが民族衣装のアオザイだろう。チャイナドレスにも似たこのアオザイは、高校生の制服にもなっている。純白のアオザイを着た女学生たちを見れると期待していたのだが、町にはまったくそんな姿がない。
廃止になってしまったのかと地元の人に聞けば、そんな事はないという。姿がなかった理由は、単に学生が夏休みだったからだ。
なんてタイミングが悪いんだろう。おまけに雨季なので激しいスコール。アオザイの代わりに見れたのは、ポンチョ姿の人々だった。