ヒマラヤへトレッキング (ポカラ) 2003年4月26日〜5月1日


 ポカラの旅行店で日本人の連れと共に、1日9ドルのガイドを雇い6日間のトレッキングへ行く事にした。ガイドなしでも行く事は可能だが、山賊に襲われる危険があるという。
 旅程は出発地点のナヤプルから最終地のフェディまで、山中の村から村へと歩いていく。メインはヒマラヤ山脈を一望出来るプーンヒルと、川沿いの露天風呂に入る事。

 ガイドはスネリという24才の男。彼と共に町からバスで出発地点のナヤプルへと向かい、そこからトレッキングが始まった。
 出発早々にミュールという馬とロバの間の子の一団に遭遇。ミュールは山道での荷運びに使用されている動物だという。

 周りの景色を楽しみながら緩やかな道を登っていき、15時頃ティルケドゥンカ(1577m)に到着。ガイドのスネリは昨晩飲み過ぎたらしく、今日はここで泊まろうと提案してきた。私と連れは体力が残っていたのでまだ歩けると、二日酔いのガイドを奮い立たせ、その先を目差した。

 しかし、この先が大変だった。急勾配に3300段もの石段があり、ウレリまで登りきるのに1時間。二日酔いのガイドが止めようと言ったのも当然である。
 ウレリからそのままの勢いでバンタンティ(2300m)まで歩き、1日目は終了。
 2日目はゴレパ二(2750m)まで2時間の楽な道のり。昼前には到着して夜までのんびりくつろいだ。

 3日目は早朝5時から暗がりの山道を1時間登り、メインの一つであるプーンヒル(3200m)へ。ここから見渡したヒマラヤ山脈は、素晴らしい景色だった。インドやネパールにあるどんな宗教の聖地も、この自然には敵わないと個人的に思った。

 朝食後、ゴレパニからタダパニ(2700m)まで6時間の道のり。昼過は天候が悪くなり、雨や雹が降る中を歩く時もあった。
 かなり寒い一日だったので、宿でロキシー(ネパール焼酎)を4杯飲んで暖を取った。アルコール度の強さに標高も加わり、寒さも忘れるくらい酔っ払った。

 4日目はタダパニから露天風呂があるジヌー(1760m)まで6時間の道のり。トレッキング最中にガイドのスネリが、山に生えているグリーンピースを取ってくれた。
 これが美味しくビールに合いそうだなと告げると、飲みたいと勘違いしたのか、その先の小屋で「チャン」というどぶろく風の酒を頼んでくれた。これは飲みやすく美味かった。

 その後、ジヌーで目的の一つである露天風呂に入った。川の真横にある露天風呂のお湯はそれほど熱くなかったが、そのロケーションは最高だった。

 5日目はジヌーからトルカ(1850m)まで6時間。足に疲れが溜まってきていたが、山で暮らす人々の生活や溢れる自然を見てると、疲れもすっかり忘れる。
 トルカで泊まった山小屋には、女性で初めてエベレストを制覇した日本人女性をガイドしたというトレッキング・ガイドに会った。

 6日目はトルカから2時間歩き、最終地のフェディに到着。ポカラに戻ると美味しいターリーがあるレストランへ、ガイドのスネリが連れて行ってくれた。山で6日間も過ごしていたので、ニューバーザールにあるレストランの周辺が物凄く都会に思えた。




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