友人宅で保養 (滋賀〜愛知) 2002年


 浅井町を出発し、国道365号線を走り関ヶ原古戦場へ。ここは1600年に徳川家康派と石田三成派の間で、豊臣秀吉死後の政権を巡って争われた戦いの場である。この戦いで勝利した家康は政権を完全に掌握し、徳川氏の覇権を確立したらしい。

 田んぼの真中に関が原古戦地と刻まれた石碑と旗が立つ所があった。周りは田園風景で、これといって特に何もない。ただ、石田三成本陣跡の笹尾山には柵などが復元されており、「古戦場跡」という雰囲気が残っていた。

 展望台からは古戦場の全体が見渡せた。開戦時の布陣図も置かれ、ボタンを押すと合戦の流れをアナウンスしてくれる。これはなかなか面白かった。
 中世から近世へのターニングポイントともなったこの天下分け目の戦いでは、約16万人が参戦し約3万挺のさまざまな鉄砲が使われたという。

 関が原から県道56号線を下り、その先にある養老の滝を見に行った。 落差32m、幅4mという養老の滝は、「日本の滝百選」や「名水百選」に選ばれている滝。水が酒になった「養老孝子伝説」という故事もあるらしい。

 愛知県の立田村には友人がいた。友人のオーストラリア人は日本に数ヶ月遊びに来ており、立田村に住む日本人の彼女の家に居候していた。事前に友人に電話すると、1泊させてくれるというので、ありがたくお世話になることにした。

 午後からは友人と彼女と3人で津島の祭りを見に行った。この祭りは獅子舞を被った子供たちが町内を歩き、津島神社まで来るというもの。神社は大勢の人で溢れ、主役である子供たちよりも、むしろカメラやビデオを持った親たちの方が盛り上がっていた。

 夜は居酒屋へ連れて行ってもらい、食事や酒までご馳走になった。久々のまともな食事と気心が知れた友人との会話は、また明日からの移動の栄養にもなった。何より1ヶ月振りに布団で眠れたのが一番嬉しかった。




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