若狭街道 (京都〜滋賀) 2002年


 昨日の雨雲は跡形も無く消え去り、今日は実に爽快な天気。昨晩会った旅人に別れを告げ、早々に島崎公園を出発した。
 国道178号線から国道27号線に入り舞鶴市を抜け、その先から福井県に入る。さらに27号線を進み、途中から国道303号線に入り、福井県と滋賀県の県境の手前にある熊川宿まで順調に走った。

 京都の出町柳から八瀬、大原を経て湖西花折峠を越え、比良山の西の朽木村を北上して若狭小浜へ至る道は、古来「若狭街道」と呼ばれていて、若狭の海の幸と北国の物資を京上方へ運ぶ重要な交通路だったという。

 江州から若狭への旅人を最初に迎えるのが、この熊川宿だったらしい。国の「重要伝統的建造物群保存地区」や「水の郷100選」にも選ばれている熊川宿は、江戸時代を通じて栄えた頃の伝統的な町並みが良く保存されており、まるで江戸時代にタイムスリップしたような気分に浸れた。

 熊川宿を出てから琵琶湖半の今津町までは少し上り坂だったが、それ程苦ではなかった。303号線から湖畔沿いの県道56号線に入ると、辺りには西洋風の別荘が多く目に付いた。
 そのまま湖畔沿いに進み、マキノ町にある高木浜キャンプ場に15時頃到着。琵琶湖畔でキャンプしたかったので、キャンプ場使用料1000円払ってここで落ち着くことにした。

 ビールを飲みながら湖畔でのんびりし、この先の旅のルートを考えていた。それで、どうせなら先へ進んでいく前に、この日本最大の面積を誇る琵琶湖を一周してやろうと思い、その計画を練ることにした。

 キャンプ場の水道には理由は分からなかったが、この水は飲むなとの張り紙がされていた。私はその水を飲むことはなかったが、米を炊くのには使用した。海と違って湖は静かで、のんびりするにはちょうどいい。琵琶湖はさすがに大きく、ここからも水平線が見える。まるで海のようだった。




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