鳥取砂丘 (鳥取〜兵庫) 2002年


 昨日は雨降りでぱっとしない天気だったので、鳥取砂丘に行くのはやめて一日休憩。テントを青島公園に残したまま鳥取市内を散策。市内で映画鑑賞した後、古本屋で本を何冊か購入して帰り、テントでのんびり過ごした。

 今日は雨も止んだので、青島公園を出発して目的地の鳥取砂丘を目指した。鳥取砂丘は想像していたほど広くはなかったが、砂丘の急な斜面には驚いた。海の目の前にこんなものがあるのも面白い。

 砂丘にはラクダが何頭かいた。料金を払えばそれに乗って、砂丘を巡る事も出来るようだった。時間が遅かったのと天候のせいか、美しい造形を描く砂上の風紋までは見ることが出来なかった。
 この日はごみ拾いのボランティアがあり、砂丘には次第に人が増えてきたので、それと入れ替わりに砂丘を去った。

 国道9号線から引き続き日本海沿いの178号線を走り兵庫県に入る。県道260号線に但馬御火浦という観光地があったので、見ていくことにした。
 この海岸線は国指定天然記念物になっている大洞門が連続する場所だったが、それは観光船から眺めるものらしく、道路からはほとんど見かけられなかった。

 その先にあった卸崎の灯台から見た日本海の景色は素晴らしかった。灯台を少し下っていった辺りには、平家の里と言われる集落があった。そこに平家蕎麦屋があったので昼飯に蕎麦を食べたが、平家とは名ばかりで何の変哲も無い蕎麦だった。

 平家の里からさらに下って行った所には、余部鉄橋という列車の橋があった。これは明治25年に完成した日本一のトレッスル式の鉄橋で、高さ41、5m、長さ309mの橋。
 民家の上に掛けられた高い鉄橋には、二両編成の列車が走っていた。その姿はレトロな趣があり、絵になる景色だった。

 さらに走った香住の周辺はカニ漁が有名らしく、カニの看板がある店を何軒も見た。一つ味わって行きたかったが、夕方で時間が遅くどこも閉店していたので、カニを口にすることは出来なかった。

 その後、県道11号線を走り竹野温泉に到着。窓から日本海が見渡せる風呂はなかなかのものだった。他には客が誰もいなかったので、大きな湯船も独占できた。
 温泉の受付にいたおやじは、この町はあまり観光客が来ないので商売にならないと言っていた。確かにまだ夜7時だというのに、歩いている人もほとんど見かけない。おまけに町に外灯が少ないため暗く、とても温泉街とは思えない所だった。

 今夜の寝床は竹野海岸の近くにある弁天浜キャンプ場にした。キャンプ場に着いた時は既に暗く、明かりがないこの場所にも淋しさが漂っていた。




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