噴煙が上がるブロモ山 (チェモロラワン) 2007年4月17日〜18日


 インドネシアのブロモ火山はジャワ島の東部、インドネシア第2の都市スラバヤから南へ80kmの距離にある。標高2100mの高原にあるため、赤道直下に位置するにもかかわらず気温は低く、涼を求めて多くの観光客が訪れる。

 ブロモ山の後はバリ島へ行く予定だったので、都合のいいツアーを利用した。その内容は、ジョグジャカルタからブロモ山の麓の町チェモロラワンへ行き一泊。翌朝ビューポイントから日の出を見た後、ジャワ島の東端バニュワンギまで移動。

 そこからフェリーでバリ島のギリマヌクへ渡り、バリ島の州都デンパサールまで行くという1泊2日のツアー。料金には一泊の料金と朝食、それにフェリー代も込まれて25万ルピアだった。

 9時にジョグジャカルタを出発したミニバンは、19時半頃チェモロラワンに到着し「HOTEL LAVA」にチェックイン。宿からブロモ山までは歩いていけるのだが、周辺の山全体が見渡せるプナンジャカン山のビューポイントまでは遠い。その為、そこまでは通常ジープを利用して行く。

 ジープの料金はツアーには含まれてなく、別に7万5千ルピアかかると言われた。ジープの勧めを断っていると、ガイドの男は特別に5万ルピアでもいいぞと言ってきた。

 翌朝の出発は4時。他の客のためのジープがホテルの前で待っていたので、予定を急遽変更してビューポイントまで行くことにした。料金は交渉で5万ルピアだったが、もう少し安くできたかもしれない。
 ホテルのすぐ先には山への入口があり、そこで入場料として別に7万5千ルピア払わなければならなかった。

 ジープで30分程山道を走り、プナンジャカン山のビューポイントに到着。てっきり静かな場所を想像していたのだが、ビューポイントには既に観光客が大勢訪れており、早朝から騒がしかった。

 だが景色は壮大でとても幻想的だった。ジャワ島最高峰のスメル山を始め、ブロモ山、バトック山、クルシ山、ワタンガン山、ウィダダレン山などを一望出来る贅沢ポイント。少々の金を追加しても、この景色は見る価値が十分にあった。

 日の出のを見た後はジープでブロモ山の麓へ行き、そこから火口まで登山。麓にはヒンドゥー教の寺院もあった。登山道には馬を連れた地元の連中が大勢いて、すれ違う度に「乗らないか、2万ルピアでどうだ」と声を掛けてきた。

 火口まで上がることの出来る階段はかなりの急斜だが、距離はそれ程ないので30分程で上がれる。山頂に広がる火口は、歩いて1周出来るようになっていた。

 私は時間がなく火口を周る事は出来なかった。ここでジョグジャカルタからのツアーで一緒だったオランダ人とカナダ人カップルの3人と再会した。
 彼らはジープでビューポイントには行かず、ホテルから歩いてここへ来たので時間があり、火口を1周したと言っていた。火口を半周した辺りの一番高い場所からは、スメル山も見ることが出来たらしい。

 このブロモ山ツアー以外にも火山ツアーがあるらしく、中でもイジェン山ツアーの人気があるようだった。こちらは、噴煙を上げる火口の近くまで行けたり、火口に出来た湖か池だかの緑色の水を触る事も出来るという。

 ブロモ山の登山道には馬が多くいるため、糞がそこらじゅうに転がって臭いを発していた。おまけに火山の硫黄の臭いもあり、それらがミックスして何とも言えない臭気が漂っている。ここにもスメル山のフン煙が立ち込めていたようである。 




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