フィンランド(75国目) 2019年4月20日


 スウェーデンのストックホルムからフィンランドのヘルシンキまではフェリーで17時間。料金は個室だと高いが、4人部屋をシェアすると安くなるので、同じような仲間を見つけて乗るとしよう。

 共和制のフィンランドは生活水準が高く、収入、雇用と所得、住居、保健状態、教育と技能、社会的結びつき、市民契約、環境の質、個人の安全など全ての点が高く、国民の人生における満足度も高いという。
 宗教はフィンランド福音ルター派が8割。通貨はマルッカだったが今はユーロで物価は高い。

 フィンランドと言えば「ムーミン」の故郷としても有名。最近ではそのテーマパークが埼玉県飯能市にオープンした事も記憶に新しい。
 それとクリスマスにプレゼントをくれるサンタクロースは、フィンランドのラップランドにあるコルヴァトゥントゥリに住んでいると考えられていた。

 それが元なのか、1985年にラップランドの首都ロヴァエミにオフィスが構えられ、そこがサンタのホームタウンとして正式に認定。
 現在はここにサンタクロース村があり、1年中いつでもサンタに会える上、話して一緒に記念撮影もできるらしい。グリーンランドには国際サンタクロース協会の本部があり、そこが認定する公認サンタクロースは現在世界に1200人いるという。

 そんなサンタクロースのモデルはシンタクラースで、シンタクラースのモデルが「ミラのニコラオス」ではないかというのが有力な説。
 ニコラウスは4世紀頃に東ローマ帝国の小アジアのミラに実在した司教。ある日、彼は貧しさのあまり3人の娘を身売りしなければならない家族の存在を知った。

 その家族を助けようと、真夜中に家の窓から金貨を投げ入れた。その時に暖炉に靴下が干されていて、投げられた金貨が靴下に入った。という逸話が今日のサンタクロースの元のようだ。

 余談はさておき、ヘルシンキでは屋外マーケットの「カウパットリ」、赤レンガ造りの「ウスペンスキー寺院」、シンボルである「ヘルシンキ大聖堂」、歴史を感じられる「スオメンリンナの要塞」などを観光。

 それとフィンランドはサウナの発祥地なので、どこかで一汗流したい。中でも観覧車のゴンドラがサウナになっていて、景色も同時に楽しめる「スカイサウナ」は気になる場所だ、と妄想はここまで。

 さて、今回実際に訪れたのは東京都葛飾区西新小岩にある「ミコンフィンランドショップ」。ここはカフェを併設したフィンランド専門の輸入雑貨店。

 フィンランド料理は隣接するスウェーデンやドイツ、ロシアの影響を大いに受けている。主要な食材はライ麦のパン、ジャガイモ、カブなどの根菜、魚、ベリー類やきのこ、動物の肉、乳製品などで、素材の味を活かしたシンプルな料理が多い。

 注文したのは代表料理の一つ「カリレアパイ」。これはライ麦で作られた皮の中にミルク粥が入ったもので、フィンランドでは朝食やおやつによく食べられているもの。
 目当てはこれだけだったのだが、この時は8人程の女性グループがいて、メニューにない料理を食べていた。それはキノコで作られた玉ハンバーグで、提供できると言うのでこれも注文。

 肉のような食感だが味はキノコで、付け合わせのタレを付けると尚美味かった。店主に聞いたところ、この料理の名前は「キノコボール」。
 なぜこれが食べれたのかは、店でやってる料理教室のワークショップ中だったから。本来はメニューにないものだが、たまたま運良くそのタイミングに居合わせ、おこぼれを味わえたということ。

 カフェには輸入雑貨も売られていたので、世界一まずい飴として有名な「サルミアッキ」を買って帰った。これは強い塩味とアンモニア臭が特徴なお菓子。後に食べてみたが、想像していたほど不味くはなかった。

[この日の写真]


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