リヒテンシュタイン(53国目) 2019年3月17日


 スイスのサルガンスからリヒテンシュタインの首都ファドゥーツへはバスで30分。世界で6番目に小さいこの国は君主制国家。
 妄想旅行をするまでドイツ人のような名の国が、ヨーロッパにあるとは正直知らなかった。

 ミニ国家誕生はドイツのウィーンにあるリヒテンシュタイン城の主、シュヴァルツェンベルク家の娘が鍵。その娘と地方出身の貴族フーゴが結婚し、彼が城を相続して居城を家名にした事が始まり。

 17世紀に仕事と商売で力を付けたリヒテンシュタイン家は、「帝国使節会議」に出席できる身分になりたいと、ファドゥーツ周辺の地を購入して議会席を取得。その後、神聖ローマ国の崩壊により独立国となった。

 そんな富豪の公爵が君主のこの国は、なんと1泊600万円で国ごとレンタルが可能。その際には通りの標識のカスタム、公共施設の使い放題、オリジナル紙幣の用意などの待遇があるようだ。

 また、リヒテンシュタインは法人税が低く会社設立手続きが安易なため、本社の籍だけ置く多国籍企業が多いタックスヘイブンの国でもある。
 主要銀行のオーナーはリヒテンシュタイン家で、スイスの銀行と同様に厳しい守秘義務が課されているので、多くの金持ちが口座を作っているという。

 それと切手も有名で町の路面には、国の切手を描いたタイルがあちこちに貼られている。その切手は美しいデザインと真似することのできない印刷技術で、世界中のマニアから注目されているようだ。

 公用語はドイツ語で、人口の3分の1が外国人。宗教は8割がカトリック。通貨はスイスフランで、物価はスイスと同様に高い。

 首都のファドゥーツでは、アニメのルパン三世の映画「カリオストロの城」のモデルになった「ファドゥーツ城」、メインストリートの「シュテットル通り」「切手博物館」などを観光しよう、と妄想はここまで。

 さて、今回実際に訪れたのは、東京都目黒区中町にあるシリアル専門店「GMT」。リヒテンシュタイン料理はスイスやドイツ、フランスと共通したものが多く、チーズや豚肉にパンが好まれ、ベーコンやハムといった加工品もよく食べられている。

 代表的なものに、卵入り生パスタの「カスクノープル」、小麦粉をお湯で茹でた「ハファラーブ」などがあるが、これらを提供している店が都内近郊に見つからなかった。
 他に何かないかと調べたところ、スイスの健康食として開発された「ミューズリー」というシリアルが朝食としてよく食べられている情報をゲット。

 という訳でそれを求め、シリアル専門店へと足を運んだ。買って持ち帰って家で食べるつもりだったが、店に行くとその場でも食べれたので手間が省略。
 注文はベースとなるミューズリーの種類と、その上にかけるトッピングを選ぶシステムだったので、ナッツ系のヘーゼルとヨーグルトをチョイス。メープルシロップは無料で追加できた。

 普段シリアルは全然食べないが、ナッツとヨーグルトのハーモニーも抜群で美味しく、健康に良さそうな朝食だなという感想。ちなみに商品は通販でも購入できる他、デパートなどの店舗でも取り扱ってるようだ。

[この日の写真]



 

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