コンゴ(33国目) 2019年2月2日


 コンゴ民主共和国の首都キンシャサから、コンゴ川を船で15分渡ればコンゴの首都ブラザビル。距離は目と鼻の先だがだが、両国間の出入国には時間がかかるようだ。
 理由は税関での賄賂要求など。アフリカ各国での陸路移動はここだけでなく、似たようなケースが結構あるようだ。入国に必要なビザは、コンゴ民主共和国のキンシャサで取得しといた。

 コンゴの正式名称はコンゴ共和国だが、隣のコンゴ民主共和国とややこしいので、ここではコンゴだけで表記する。そのコンゴは共和制国家。
 16世紀にポルトガルが制服する前は、コンゴ民主共和国とアンゴラ北部を含んだコンゴ王国だった。その後コンゴはフランス領、コンゴ民主共和国はベルギー領、アンゴラはポルトガル領に分割された。

 宗教はキリスト教とアニミズムが半々といったところ。通貨はCFAフラン。これはアフリカの旧フランス領の国で用いられる共同通貨。物価はそれ程安くない。
 治安は軍や警察の維持活動により、首都のブラザビルは比較的保たれているようだが、東部地方は「ニンジャ」と呼ばれる反政府組織の拠点。

 1997年の内戦発生以来、政府軍とニンジャは睨み合っている。2016年には大統領選結果に不満を抱いたニンジャ残党が、再び活動を始めて治安当局と衝突。
 ニンジャは略奪や列車乗っ取り事件も起こしているので、移動中にその危険に巻き込まれる可能性もあるのが現状。

 そんなコンゴのブラザビルでは、シンボルの「ナベンバ・タワー」や中央アフリカで1番古くに建てられた「ブラザビル大聖堂」などを観光。それと、次に行くガボンのビザもここで取得。
 近郊にある密林には、「ラックブルート」言われる透明感あふれる湖がある。そこにゴリラを保護する「レジオ・ルナ・ゴリラ保護区」があるので、そこも見逃せない。

 ブラザビルからは列車でドリジーへと12時間の移動。そこへ向かうには「ニンジャ」の本拠地であるプール地方を通過するので、ハイジャックがあるかないかは運任せ。ドリジーまではバスなどでも行けるので、チョイスはその時の状況次第。

 おそらくドリジーには観光地はないので、一泊したら国境の村ンゴンゴへと乗合トラックで13時間の移動。ここも特に何もないローカルな村なので、のんびりと田舎気分を味わおう、と妄想はここまで。

 さて、今回実際に訪れたのは、東京都渋谷区宇田川町にある「ロス・バルバドス」。ここは中東、中米、中央アフリカといった国々の変わった料理が味わえる店。
 コンゴ料理は周辺国と同様にキャッサバを練ったものが主食で、パームオイルやピーナッツオイルで調理したものが特徴。それとフランス料理の影響も受けている。

 注文したのは「チャカマデス」という一品。これはキャッサバの葉と豆、燻製魚の煮込みで、細長いインディカ米のライスとワンプレートになったもので独特な味だった。
 8席のカウンター席のみの小さな店だが、店内はパリ移民街をモチーフにしてお洒落、料理と合わせてエスニック感が溢れていた。

[この日の写真]



 

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