6日目 山形・新潟 2018年5月3日


 GW中はずっと天気に恵まれていたが、朝起きてみると予報通り雨模様。しとしと雨が降る中、国道7号線を南下。にかほ市にある道の駅象潟を過ぎた先に、「奥の細道最北の地」と看板がある蚶満寺があったので寄ってみる。
 ここは松尾芭蕉が奥の細道の紀行で訪れたようで、芭蕉の銅像と句碑があった。寺の横の田園風景には、あちこちに木の生えた小さな島のような丘があった。

 後に調べると、これは天然記念物の九十九島という景勝地。「東の松島、西の象潟」と称される程のもので、全体は60以上の島々があるという。
 今は隆起して陸地になってるが、元々ここは潟と島々だったらしい。田植え時季は周囲の田に水が張られ、往時の九十九島に近い風景が見れるようだ。

 引き続き国道7号線を南下して山形県に入り、遊佐町で十六羅漢岩を見る。これは海岸沿いの岩に彫られた磨崖仏で、羅漢と釈迦・菩薩など、合計22体がある。
 ゴツゴツした岩場のあちこちに仏が彫られてるが、岩と一体化してるので、不思議と自然な風景にも見えた。この辺りは夕日スポットでもあるので、その時間はまた違う味わいがあるのだろう。

 その後、酒田市へ行き山居倉庫を観光。ここは庄内地方の米の貯蔵庫として、明治時代にに造られたもの。テレビドラマの最高視聴率記録を持つ、NHKの朝ドラ「おしん」のロケ地としても有名なようだ。
 早朝だったので、資料館も土産屋もまだ開いてなかったが、外観は見ることが出来たので満足。この倉庫は見世物ではなく、一部は現役の米蔵であるという。

 おしんで思い出したが、数年前に訪れた銀山温泉もおしんの舞台だったと思う。他にも将棋の駒作りで有名な天童市、牛で有名な米沢などにも行った。その時に山形の中心部は見てるので、今回は日本海側の西のエリアだけを観光。

 酒田の辺りは東側に鳥海山があるはずだが、生憎の雨で見れない。こういう日は屋内の観光がいいなとネットで調べると、鶴岡市にクラゲ水族館がある事を知ったので行ってみる。
 到着したのは開館30分前。そもそも人気があるのかGWだからなのか、既に駐車場は込み合い、水族館入口には長蛇の列が出来ていた。

 中でクラゲを見るのにも混んでノロノロ。だが通路は二車線になっていて、急いでる人は追い越し車線を歩けたので、そっちでざっと見ながらメインへ。
 その「クラゲドリームシアター」という直径5mの水槽には、約2千匹のミズクラゲが浮遊。幻想的に青くライトアップされ、漂うように動くクラゲを見て飽きず、宇宙すら感じた。

 日本海沿いの国道7号線を南下し、その後国道345号線を進むと、気付かぬ内に新潟県へ入ってた。山形県はあまり観光できず、おまけに土産も買いそびれてしまった。
 新潟県村上市で道の駅笹川流れに立ち寄る。展望台から何か見えるのかと来てみたが、雨で曇ってるし特に見えない。調べると笹川流れというのは、この辺りの海岸11kmに続く、奇岩、怪石の景勝地。

 ここまで走ってくる時に不思議な形をした岩の間を通ったり、トンネルを何度も抜けた。どうやらその辺りが笹川流れのメインだったようだ。
 遊覧船も出ていたので、海上からの方が全体を眺められるのかもしれない。それでも日本海屈指のシーサイドコースという道を走れたのでよしとしよう。

 そのまま村上市内へ進み、悠流里という店でランチタイム。村上は牛と鮭が名物なので、どうせなら両方食べたい。それを叶えてくメニューがこの店にはあった。
 それは村上牛炙り丼と鮭親子丼のセット。これがどちらとも美味しく、この旅で一番のご馳走だった気がする。

 その後、国道7号線で新潟市内へ行き、万代シティでレインボータワーを見る。過去に佐渡島を旅行した帰りに新潟へ出て、ここのバスターミナルから高速バスに乗った。
 こんなタワーがその上にあったとは、その時はまったく気付かなかった。数年前までは回転式の展望台まで上がれたようだが、耐震上の問題から営業終了。今年の8月には解体されるという。

 6日間かけて旅したみちのくくるま旅はここで終了。最終日以外は天気にも恵まれて大満足。休みはまだ3日間あるのでゆっくりくつろげる。帰りは新潟西インターから関越道に乗り、一気に自宅へと戻った。  


[この日の写真]


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