7ヶ月振りに帰国 (バンコク) 2003年8月1日〜6日


 カンチャナブリーからバンコクに戻り、再び「A Geust House」に泊まった。チェンマイへと旅立つ前に、ここで会った旅人の1人がまだいたので、再び彼と夜の町へ繰り出した。

 タイからはカンボジア、ベトナム、ラオスを周遊する旅をまだ続けたかったが、金が底を付き始めていたので、それは諦めるしかなさそうだった。
 安宿が一緒の旅人は数日後に日本へ帰国するというので、私も同日のチケットを購入して彼と共に帰ることにした。

 旅を始めて7ヶ月、インドからネパール、バングラデシュ、ミャンマー、タイと5カ国を回った。一人旅の経験はあったが、陸続きの国境を越える長い旅は今回が初めて。
 同じアジアだが、宗教的にもヒンドゥー、イスラム、仏教と様々だったので、国によってかなり文化や習慣が違かった。その違いを続けて体感できたことは貴重な経験だ。

 この旅の最初の目的地でもあったインドのガンジス川に行ったのは、あそこに行けば何かが得れるなどと、本や旅人がよく口にするような事を抱いていたからだ。
 しかし、実際にその場に足を運びこの目で見て感じたものは、ただ人々が普通に暮らしているというだけのことだった。

 ガンジス川だけでなく、ネパール、バングラデシュ、ミャンマー、タイのどこの町でもそうだった。人々がその地にあった独自の生活をしているだけである。
 私も同様に日本に帰れば普通の暮らしが待っている。それだけのことであり、外国を旅して放浪したからといって、何かが特別変わるわけでもない。

 ただ様々な人間に出会ったので、今まで考えなかった事や、新たな視野を手に入れる事ができた。またどこかを旅をした時に、この経験が大きく役立つだろう。
 相手の文化や習慣を尊重して理解する、この単純なことが一番難しく、大切なのだと実感した旅であった。


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