よく分からない料金 (バゴー) 2003年7月4日


 インレー湖に行く前にバゴーで1泊しようと、チャイティーヨから向かった。8時半にレストランの前からバゴー行きのバスがあると聞いていたが、時間になっても来ない。待ちきれないのでピックアップでチャイトーへ向かい、そこからバゴー行きのバスに乗り込んだ。

 料金を聞くと1500チャット。料金がヤンゴンまで同じとはおかしいだろと言うと、すぐ1000チャットに下げてきた。油断すると、バスやピックアップは平気でぼってくる。

 バゴーのどこだか分からない場所でバスを降ろされたので、ピックアップに乗って町のバス・ステーションを目差した。その途中で今夜泊まろうとしていた「MYA NAN DA G.H」の看板が見えたので、そこで降りて宿に入った。

 受付でインレー湖行きのバスの時間を聞いてみると、13時半のバスが1本だけあり、料金は6700チャットだった。それに今から乗れるので宿泊は止め、このままインレー湖へ移動しようとバスの予約を頼んだ。
 しかし、電話が全然繋がらず、しばらく待ってくれという。その遅い対応にイライラしたので断り、バス・ステーションまで歩くことにした。

 地図にはバス・ステーションが書いてあるのだが、そこへ行っても見当たらず、人に聞いてもないと言う。仕方ないので、またピックアップに乗り駅へ逆戻り。この料金が30チャットとやけに安かった。

 最初にホテルまで乗ったピックアップは、数百メートル乗っただけで100チャット。おまけに、その時最初に告げてきた料金は300チャット。10倍もの料金をふっかけられてた事をこの時に知った。

 バス・ステーションは見つからなかったが、駅周辺にあった食堂の向かいで何台ものバスが発着していた。店内のカウンターでインレー湖行きの料金を聞くと、ガバメント・バスが4500、プライベート・バスが5000チャットという。
 バスは1本だけでなく何便も走ってるじゃないか。さっきホテルで聞いたのは、まったくの出鱈目だった。

 チケットはバスが来たら運転手から買えと言うので、バスが来る間に食堂で昼飯を済ませた。それからバスが停車する度に「インレー湖は行くか」と運転手に尋ねた。なぜか周りに集まっていた仲介屋のような連中たちも、その度についてくる。

 ようやくインレー湖行きのバスが来たが、料金を聞くと6000チャット。頼んでもないのに仲介屋も入ってきて、運転手と何やら話したりする。私は4500チャットと聞いていると言ってバスから降りた。

 仲介屋たちにも「頼むからほっといてくれ」と告げた。目的のガバメント・バスを待つ間も仲介屋のような連中が周りに来ては、何やら話し合ってる。誰もがマージン得ようと狙っていたのだろう。

 ようやくガバメントバスが来ると、周りにいた連中の一人が「自分で運転手に聞け、それがベターだ」などと言ってきた。「最初からお前らには頼んでない」と、大声で怒鳴りたくなったが、怒りを堪えて料金を確認しに行った。聞いていた通り4500チャットだったので、このインレー湖行きのバスに乗った。

 仏教徒で穏やかなミャンマー人は、ぼったくりなどしないかと勝手に決め付けていたが、かなりふっかけてくる奴も多くいるようだ。
 インレー湖までは16時間の長旅で、到着は翌日の朝。バスの中にはテレビもあり、ミャンマーのドラマや映画を何本も見れた。

 夕方、食事をするのに停車した食堂の飯は、かなりのボリュームだった。ボールに入った茶碗3杯分の肉飯にダルスープ、それと、きゅうりや筍、葉っぱなどの盛り合わせサラダが付いて600チャット。1日中料金のトラブルで揉め、体力を消耗していた体には、このボリュームは丁度いい栄養補給だった。




Copyright (C) 2019 諸行無常 All Rights Reserved