サンマリノ(56国目) 2019年4月6日


 バチカンを観光してローマに戻ったら、列車で4時間移動してリミニへ。そこからバスに乗り換えて1時間走り、サンマリノへ入国。
 世界で5番目に小さいミニ国家のサンマリノは共和制で、その面積は日本の十和田湖と同じくらい。

 現存する共和政体を使用する国としては最古で、アメリカ大陸がヨーロッパ人によって知られる以前に、既に初代大統領が就任していたという。
 国名の由来は4世紀の初め、マリーノという名の石工がローマ皇帝によるキリスト教迫害を逃れ、この地に潜伏してキリスト教徒の共同体を作ったという伝説にちなんで、「聖(サン)・マリーノ」となっている。

 国民のほとんどがカトリックでイタリア系。通貨はサンマリノ・リラだったが現在はユーロ。物価は消費税が一切ないので、イタリアよりも安い。
 その為、イタリア国内や外国から買物目的で来る者が多く、国の収入源の半分以上が年間300万人以上訪れる観光客が落とす金。

 1943年以降は紙幣の発行をせず、1972年以降に発行したサンマリノ・リラのコインは、コレクターの人気アイテム。また、切手収集家向けの切手を独自に発行しており、それも一定の財源になっているという。

 そんなサンマリノでは、切り立った山の上に建つ「3つの砦」「リベルタ広場の自由の女神」「聖マリノ聖堂」などを観光。
 見所のあるエリアは標高750mにあり、そこと平野部はロープウェイで結ばれている。そこからの町の景色も見逃せない。

 サンマリノからリミニに戻ったら、列車で1時間半のボローニャへ。ここでは「マッジョーレ広場」「ボローニャの斜塔」「サント・ステーファノの教会群」などを観光。
 それと、この地が発祥である「ボロネーゼ」を食べる事も忘れてはならない。

 ボローニャからは列車で2時間の水の都ベネチアへ。名物の「ゴンドラ」に乗って運河をクルージングしたり、「リアルト橋」やカラフルな家が並ぶ「ブラーノ島」などを観光、と妄想はここまで。

 さて、今回実際に訪れたのは、東京都港区白金台にあるイタリアン・レストラン「トラットリア・ダル・ビルバンテ・ジョコンド」。

 サンマリノ料理はほぼイタリアと同じで、パスタやニョッキ、ラビオリやピザなどが食される。特に近隣のトスカーナ州の影響を受けており、「パスタ・エ・チェチ」というトマト風味のスープパスタがポピュラー。
 それとイタリアのエミリア・ロマーニャ州でも定番の軽食、「ピアディーナ」というサンドイッチもよく食べられている。

 トラットリアで注文したのはその定番「パスタ・エ・チェチ」。訳すとひよこ豆のパスタになるこのメニューだが、注文すると現在は提供してないとの返答。
 諦めて帰ろうとすると店員がシェフと相談してくれ、ひよこ豆の代わりにレンズ豆を使ったものなら作れると提案されたのでそれを注文。

 本来はショートパスタとひよこ豆のみの素朴な味わいが特徴だが、この時は具に豚皮肉も入っていた。多少違うがトロっとした濃厚なスープも美味しく満足の一品だった。

 どうせならもうひとつの定番「ピアディーナ」も食べようと、東京都港区赤坂にある日本初のピアディーナ専門店「ピアディーナ 赤坂」も訪れた。
 ピアディーナはピザの原型で、小麦粉をラードなどで焼き上げた薄いパンのようなものに具材を挟んで食べる。その具はサラミとチーズをチョイス。

 食べ応えはピザよりあっさりで美味しく、さくっと食べれるファストフードといったところ。ランチのセットにはパスタも付いていたのだが、こちらは唐辛子満載の辛いパスタだったので、正直美味しくはなかった。

[この日の写真]



 

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