ジンバブエ(26国目) 2019年2月3日


 ザンビアのリヴィングストンから、バンジージャンプが出来る国境の橋を渡ってジンバブエへ。アフリカのビザは大抵50ドルだが、ジンバブエのビザは30ドルと安い。
 だが、後に再入国したいので、ここでは45ドルのマルチビザを取得しとく。入国したらビクトリアフォールズの町へと移動。

 かつてイギリス領だったジンバブエは共和制国家で、タバコ・トウモロコシを産し、金・クロム・ニッケル等の鉱産物も豊富。
 「アフリカの穀物倉庫」と呼ばれる程の農業生産もあったが、 現在は食料供給に苦心しているようだ。

 宗教はキリスト教と部族宗教の混合が5割で、キリスト教がと部族宗教が2割。それにイスラム教が1割。通貨はジンバブエ・ドルだったが、ハイパーインフレでその価値を失い、20009に発行が停止。
 代わりに米ドルやユーロ、南アフリカ・ランドに日本円、また中国元も正式な通貨とされている。インフレの影響で物価は高いが、治安はそれ程悪くない。

 ハイパーインフレが起こる前は、少数派の白人が政治を動かしており、経済はそれなりに回っていた。だが、ジンバブエはローデシア紛争後に共和国として独立。
 その建国当時から首相を務めたのがムガベ大統領。ここから独裁政治でイカれた法案が作られたのに加え、農業技術の低下と干ばつで食料危機に陥ったのがインフレの理由のようだ。

 それはともかく、ビクトリアフォールズで宿を確保したら国立公園へ行き、世界三大瀑布の一つ「ビクトリアの滝」を堪能。
 ザンビアからも見ることが出来るが、滝のほとんどはジンバブエにあるので、こちらからの方が広範囲に見えるだろう。

 大自然が多いアフリカ各国では、サファリツアーで野生動物を見れるがどこも高額。しかし、ここからボツワナにあるチョベ国立公園の日帰りなら、3000円位の安さでサファリが楽しめる。
 ジンバブエビザはこの為にマルチを取得しといた。チョベ国立公園はゾウの生息数が世界一と言われている。もちろんそれ以外にも野生動物が多くいるので、これは見逃せない。

 ビクトリアフォールズからは夜行列車でプラワヨへと15時間の移動。ジンバブエ第2の都市であるブラワヨでは、近郊のカミ遺跡群やマトボ国立公園を訪れよう、と妄想はここまで。

 さて、今回実際に訪れたのは、東京都武蔵野市吉祥寺にある「アフリカ大陸」。1998年オープンのこの店では、ナイジェリアやガーナなどの料理や、アフリカのビールや地酒も味わえる。

 ジンバブエ料理はとうもろこし粉の固粥「サザ」を主食に、汁気のあるおかずと一緒に食べるのが定番。都内近郊にそれらを提供する店はなく、唯一あったのが芋虫料理の「マドラ」を食べれるこの店だった。

 ジンバブエでマドラと呼ばれるのは、「モバネワーム」という南部アフリカに生息する食用の芋虫。乾燥した状態で露店などに売られ、貴重なタンパク源として頻繁に口にされるという。

 そのままでも食べれるが、「アフリカ大陸」ではやわらかく調理され、ワンプレート料理のおかずの一品として出てきた。大きさは3センチ位で見た目は黒く、マジマジ見なきゃ虫とは分からない。

 とにかく口にすると苦みがあって魚のような味。なんとなく煮干しに似ており、酒のつまみに合いそうな気がした。主食は本来サザだがこの時は「エヴァ」が替わりで、マドラの他には鶏肉と野菜の炒め物のようなおかずだった。

[この日の写真]



 

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