エジプト(19国目) 2019年1月12日


 アジア、中東と18か国を巡り、イスラエルのエイラートまでたどり着いた。ここから先は広大なアフリカ大陸へと突入する。まず目指すエジプトのターバは、エイラートからバスで1時間半。
 エイラートで取得したビザでエジプトへ入国したら、国境の町ターバからダバブへとバスで2時間半の移動。

 文明発祥の地で7千年の歴史を持つエジプト。かつては王国だったが後に共和制に移行。そこから長い独裁政治が続いていたが、「アラブの春」と呼ばれるエジプト革命で民主化へ。
 だがその後また軍事クーデターが起き、未だに政治は混迷している。そんなエジプトは国民の9割がイスラム教徒。

 通貨はエジプト・ポンドで、物価は日本の3分の1くらい。治安はそれほど悪くないようだが、テロの危険は常にあり、地域によっては危険度レベルが高いところもある。
 ちなみに、アフリカの地図を見ると目に付くのが、直線の国境が多くあること。これは19世紀にヨーロッパの列強国がアフリカを植民地化した際、緯線や経線を基準に分割したのが理由だという。

 入国後に移動したダバブは、ダイビングスポットとしても有名なリゾート地。海も綺麗で物価も安いので、バッグパッカーの間で沈没地としても知られている。
 そんなダバブではビーチ沿いのカフェでのんびりしたり、体験ダイビングなどをしよう。旧約聖書で知られるモーセが、神から十戒を授かったとされるシナイ山へも登ってみたい。

 タバブから首都カイロへは夜行バスで10時間半。ここで観光するのはもちろんギザの大ピラミッド。
 それと、ツタンカーメンなどが展示されている「エジプト考古学博物館」や、世界遺産になっている市場の「ハンハリーリー」なども見逃せない。

 カイロからは古代の都テーベがあったルクソールへ10時間のバス移動。ここではツタンカーメンの墓で有名な「王家の谷」や「カルナック神殿」「ルクソール神殿」「メムノンの巨像」などを観光し、どっぷりとエジプト文明に触れるとしよう。

 ルクソールからは列車で4時間移動してアスワンへ。ここではエジプト古代建築上最高傑作と言われる「アブシンベル神殿」や、ピラミッドや神殿を作る為の石が運び出された「切りかけのオベリスク」などを観光。
 かつてこの辺りを支配していたという、ヌーバ族の末裔が住むヌビア人の村も訪れたい。それと、アスワンでは次に向かうスーダンのビザを取得する、と妄想はここまで。

 さて、今回実際に訪れたのは、東京都港区西麻布ある「ネフェルティティ」。店内はアラビアンナイトを思わせるテントで仕切られ、スフィンクスの写真や置物などがあり、エジプト雰囲気が120%といったところ。

 エジプト料理のルーツは古代エジプトまで遡れる。ペルシャ、古代ギリシャ、古代ローマ、トルコなど、新しい食材の伝来とともに食文化も進化。その後は地中海料理や西アジア料理の影響も受けている。

 注文したのはエジプトの国民食と言われるクシャリ。2品注文しなければならなかったので、もう一つはエジプトの国民的野菜を使ったモロヘイヤのスープを選択。

 早速出てきたスープはシンプルな味でトロミがあり、スルスルと飲める美味い一品だった。かつて王様の難病を治したというこの料理は、それ以来「王様のスープ」とも呼ばれ、絶世の美女クレオパトラも好んで食べていたという。

 クシャリは米・マカロニ・2種のスパゲッティと、レンズ豆・ひよこ豆をベースにスパイスを利かせたトマトソースを乗せた米料理。
 好みで酸味や辛味ソースをかけながら混ぜて食べるようだが、そのソースは出てこなかった。だからなのか、味が今一つ物足りない感じだった。

[この日の写真]



 

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