ジョージア(14国目) 2018年11月17日


 アルメニアの隣はトルコだが、両国は第1次大戦中にトルコで起きた「アルメニア人虐殺」で対立。1世紀続いた問題も2009年にようやく関係正常化の調印がなされたが、まだ国境は閉鎖されている。
 なので、アルメニアからは再びジョージアに戻ってトルコを目指す。アルメニアのギュムリからジョージアのアハルカラキまではタクシーで2時間半。

 このルートはバスが走ってないのでタクシーを使う。大抵の旅行者はアルメニアからジョージアのトリビシへ戻るようだが、せっかくなので別の国境を越えていく。
 アハルカラキからはアハルツィへへバスで1時間半。近郊には洞窟遺跡で有名なヴァルジア遺跡がある。さらにそこから1時間移動してボルジョミへ。

 ジョージアは共和制国家で、かつては旧ソ連の構成国だったが1991年に独立。その後はグルジアだったが、国名呼称は平成27年以降ジョージアに変更になった。
 国民の約8割が正教会のキリスト教信者。通貨はラリで物価はかなり安く、東南アジア並のようだ。治安は概ね良いようだが、観光客を狙った犯罪はそれなりにある。

 ボルジョミは町の鉱泉から湧出するミネラルウォーターが有名で、町の名が付いた水は現在ジョージアの輸出品ナンバーワンらしい。町には150年の歴史を持つミネラルウォーター・パークがあるので、そこで名物の水を飲む。
 水だけでなくジョージアはワイン発祥の地としても有名。8000年の歴史を持つ世界最古の「ジョージアワイン」は、クレオパトラや楊貴妃を魅了したという。是非そのワインも飲んでみたい。

 ボルジョミからはバスで6時間移動してバトゥミへ。黒海に面したバトゥミはジョージアの人気リゾート地で、ここはアジャリア自治共和国の首都にもなる。
 そのため独自の文化を持ち、宗教などの側面でも異なる点が多い。ここから黒海を横断してウクライナやロシア、ブルガリアへ行く国際フェリーも航行してるようだ、と妄想はここまで。

 さて、今回実際に訪れたのは、東京都武蔵野市吉祥寺にある「カフェロシア」。東京近郊にジョージア料理の専門店はなかったので、このロシア料理店にあるジョージアセットのコースを予約して訪れた。
 ジョージアはワインが有名なので、定番というムクザニをグラスで頼み飲みながら食事を待つ。1品づつ運ばれて来るのかと思ったが、5品が1皿に乗って出てきた。

 それらは「毛皮のコートを着たニシン」という名の、 ニシンとビーツとポテトのミルフィーユサラダ、 グルジアのスパイシーなラタトゥイユのという「アジャプサンダリ」。
 クルミのペーストを茄子で包んだ「バクラジャーニ」、スパイシーに味付けしたグルジアの干し肉「バストゥルマ」、それに赤キャベツの漬物があった。

 続いて出てきたのは「ハチャプリ」というチーズの入ったパイ。そしてメインは「タバカ」という、ハーブをじっくり発酵させて作ったソースにつけて焼いた雛鳥。どれもワインによく合いかなり美味かった。

 最後に出てきたジョージアコーヒーには占いがあった。これはカップの底に残ったコーヒーの形で占うもの。やってみたが何の形かまったく見当がつかなかった。

[この日の写真]




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