2日目 後編 2018年9月23日


 自転車と車を使い1日半で秩父34ヵ所を終了したので、お礼参りに長野県の善光寺へ向かうことに。高速道路を利用して一気に行こうと、34番水潜寺から上信越道の吉井インターを目指した。

 ちょうど昼時だったので秩父名物の豚みそ丼を食べたかったが、道中に店はなくそのまま群馬県に突入。
代わりに群馬名物のもつ煮定食でも食べようと、吉井インターを通り過ぎて下仁田インターまで下道で走ったが、あいにく店は見つからなかった。

 腹が減ったまま、下仁田インターから上信越道に乗り長野へ向かう。しばらくしてあった横川SAに立ち寄ったが、名物の釜飯も店が混んでたのでパス。もう昼飯は善光寺で食べようと、高速を120kmのスピードで駆け抜ける。

 1時間半程で最終目的地の善光寺へ到着。古くから「一生に一度は善光寺参り」と言われるこの寺は、日本最古の仏像の一光三尊阿弥陀如来がご本尊。
 その御身代わりとなる、前立本尊の御開帳が7年に1度あるのも有名。「牛に引かれて善光寺参り」という言葉もあり、信心のない者でも惹きつけるパワーがあるようだ。

 とにかく本堂へ行きお礼参りを済ませ、ようやく百観音巡りが完結。本格的なお遍路ではなかったが、100ヵ所も寺を巡ったのだから何か良いことがあるだろう。
 ついでに腹も満たそうと、仲見世通りの土産屋でおやきを食べた。野沢菜、なす、かぼちゃ、切干大根、あんこの5種類があったが、その時は野沢菜とかぼちゃの2種類しか食べれなかった。

 善光寺は達磨が名物なのか、あちこちで売られていた。何か記念に土産が欲しいと、置物にもなる閻魔大王おみくじを買った。おみくじは文字が逆さになっていて、その場の鏡に映して読む仕組み。結果は吉だった。
 生前の行いを裁き、地獄に落とす恐ろしい王として知られる閻魔大王。だが現世では地蔵菩薩として、実は人々を見守ってくれているという。

 家に戻ってから知ったのだが、善光寺の本堂地下には「お戒壇巡り」という有名なスポットがあった。一切の光のない闇の回廊を手探りで進んでいき、暗闇の中で錠前に触ることができれば、天国行きが確定するという。
 こんなスポットを逃したのは残念。もう一度行こうという気はしばらくないので、どこかで牛を見かけたら、引かれて連れて行ってもらうことにしよう。

 四国と九州の八十八ヵ所、西国と坂東と今回の秩父三十四ヵ所を合わせれば、300ヵ所程の寺を巡ったことになる。もう寺巡りの旅は満足なので、この先は遍路でなく、変路で旅の方向を変えようと思う。


[この日の写真]


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