序章


 霊場とは神仏の霊験あらたかな場所の意で、神社・仏閣などの宗教施設やゆかりの地など、神聖視される場所をいう。古くから信仰の対象になっており、現在でもお遍路や修験者などの往来の多いところがある。(ウィキペディアより)

 日本各地にある霊場で有名なのが四国八十八ヵ所。かつてここをママチャリで旅したのをきっかけに寺巡りの楽しさを覚え、信仰心とは無縁にその後には九州八十八ヵ所も巡った。

 さらに日本百観音霊場として知られる、坂東と西国の三十三ヵ所も制覇。もう一つ残していた秩父を巡れば、百観音は達成する。そこで寺巡り旅の締め括りとして成し遂げる事にした。

 本来は今年の夏休みに計画していたが、その時は二日酔いの寝坊と連日の猛暑で中止。涼しくなった頃にしようとカレンダーをめくると、9月に3連休が2回もある事を発見。このタイミングを逃してはならぬと、土日休み+祝日有給で時間を確保。

 秩父三十四ヵ所はほぼ秩父市内に散在し、一巡約100Kmと他に比べて移動範囲が狭い。なので車や単車では近すぎてつまらないし、かえって面倒。
 原付バイクは丁度良いがそこまで行くのがかったるし、歩きじゃ日数が掛かりすぎてスケジュール的に無理。

 そこで考えた最善の案は、車中泊出来るマイカーに積んでいる折り畳み自転車で巡る方法。これなら2,3日で三十四ヵ所を巡れるので好都合。30番から34番の寺は距離があるので、ここは車を利用すれば時間短縮にもなる。

 自転車で巡る間に車を置き、さらにそのまま車中泊可能な場所はどこか。地図を見ながら探したところ、「道の駅 ちちぶ」がぴったりの位置にあった。
 34ある各寺の場所はIPodの電子地図にマーキング。当日はそれを見ながら進めば問題ない。段取りが整ったら後は実行のみ。そして秩父へと足を運んだ。


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