丹沢諸戸尾根 (距離:16.3Km) 2012年9月5日


9:00 蓑毛バス停
9:20 水場
10:30 ヤビツ峠
10:50 護摩屋敷の水
11:05 諸戸山林事務所
11:25 分岐
11:40 分岐2
12:25 水源の森林 標柱

[ この登山の軌跡 ]

13:15 鳥居
13:25 大山 (50分休)
14:15 電波塔
15:15 大山 (迷って戻る)
15:40 夫婦杉
16:30 阿夫利神社下社
16:50 大山バス停






 神奈川県丹沢の玄関口である大山は、小学校の頃に初めて登った山だと思う。その後も何度か訪れてはいるが、一般的なルートを往復したことしかない。
 そんな大山でバリエーション・ルートを探してみると、ネクタイ尾根というルートを発見。この名前が気に入ったので、十数年振りに足を運ぶことにした。

 スタートは小田急線の秦野駅からバスで20分の蓑毛。ここからヤビツ峠へ上がり、諸戸尾根で大山山頂へ。そこからネクタイ尾根で広沢寺温泉まで下っていくというルート。
 ネクタイ尾根のネーミングの理由は、木々に大量のネクタイがぶら下げられてたのが元だが、今では数本しかないようだ。

 蓑毛から出発して30分歩くと「全国名水百選」と書かれた標柱がある沢に到着。ここでペットボトル2本に水を補給。飲んでみたがまろやかで美味い。本来は煮沸した方がいいのだろうが、まあ気にしない。

 1時間ほどでヤビツ峠に到着。この登山道でも大山山頂へ行けるが、ここで一旦アスファルトの林道へ降りて、バリエーション・ルートの諸戸尾根へと向かう。
 ヤビツ峠は過去にマウンテンバイクで越えたことがある。その時と同様に今日もサイクリストの姿が多かった。

 峠から林道を北に下ると「護摩屋敷の水」という湧水ポイントがある。ここは人気がある場所で、この時も老夫婦が大量のポリタンクやペットボトルに水を汲んでいた。
 私もさっき沢で汲んだ水を捨て、1本分をここで新たに汲んだ。飲みながら歩き出すとすぐ横に「護摩屋敷の水は滅菌処理されてないので飲めません」との看板が。もう遅いし、別にどうってことはないだろう。

 そのまま林道を進むとある諸戸山林事務所が登山口。鳥居をぐぐって沢沿いに進んだ「新多摩線12号13号に至る」という標柱で、右に進んで12号の方へ向かう。
 ここで靴の中に砂利が入ったので脱ごうとすると、何と靴に数匹のヒルを発見。丹沢はヒルが多くて有名だが、今回は大丈夫だろうとタイツも穿かず塩も準備してこなかった。

 すぐに爪で弾き飛ばしたので噛まれる前に撃退。その後も何度か攻撃にあったが、頻繁にチェックしていたので噛まれずに済んだ。そのまま急な尾根を上がり日差しが当たる箇所に来ると、もうヒルは出なくなったので一安心。

 その後、やや急な尾根を上がっていくと「12号に至る」という標柱があったので、ここは左に進んでそのまま上がる。その先では左右に12号と13号の鉄塔がよく見えた。
 登山は3週間振りだったので、体が鈍っていて登りが堪える。水源の森林の標柱に着いた頃には疲れてやる気が無くなったので、気分転換に30分休憩。

 重い体を起こして再出発すると、左手に大山山頂の電波塔が見えた。あと少しなのが分かって元気は復活したが、道はさらに急斜になり、アロエみたいな棘のある植物が頻出。これを掻き分けて歩かなければならなかったので、チクチクして仕方がなかった。

 やっかいなエリアを抜けると前方は柵で塞がれた。登って乗り越えると、すぐ右で鳥居がある一般ルートと合流。その上はもう山頂だった。
 体がだるくなるので普段は登山中に酒は飲まないが、この日は飲みたい気分だったので茶屋でビール買って一休み。その間に一気に空が曇り、雨が降リ始めた。

 運が良い事に1時間休憩してる間に雨が止んだので、電波塔の間から脚立で柵を乗り越えて北尾根を下っていく。
 調べていた情報は水源協定林の標識114と113の間にネクタイがあり、その先で右に折れて2本目のネクタイの前を通って、小さな支尾根の背を下るというもの。
 だが、北尾根を進んでもネクタイは見当たらず、水源協定林の114という標識もない。水源の標柱は何本もあったが、それに番号は書いてなかった。

 30分程進むと右に進む尾根があったが、踏み後は真っ直ぐなのでそのまま進むと尾根は上りに。ネクタイ尾根は東に下るのだが、このまま進むと北へ向かう。
 広沢寺温泉までは3時間位なので、手書きの地図を見て計算しても、山頂からネクタイ尾根入口までは30分もかからないはず。

 どう考えても行き過ぎなので右に進める尾根まで戻ると、獣道のような踏み跡があった。これだろうかと進もうとしたが、迷いそうな予感が走った。
 3週間前には西丹沢で迷って野宿する羽目になった。またそうなるのは嫌だし雨が降る可能性もある。今なら山頂に戻れば一般ルートで下山出来るので、今回は無理せずにそうすることにした。

 そもそも今回の登山は思い付いたように出掛けたので、情報は出発30分前に軽く調べただけ。前回もそうだったが、この適当さが道迷いになる原因でもある。
 帰宅後に記録していたGPSの軌跡で進んだ場所を調べてみたが、やはりかなり行き過ぎていた。ネクタイ尾根の入口は山頂から下りてすぐにある、荷物運搬モノレールの分岐の真横だった。確かに分岐はあったが、そこにネクタイはなかったと思う。

 とにかく、安易な判断で進まずに引き返したのは正解だった。今回は万が一に備えて寝袋は持参していたが、あのまま行ったらまた野宿することになっていただろう。
 どうやら、そろそろ地図読みは身に付けなければならないようだ。それが出来るようになればバリエーション・ルートを歩くのにも心強い。次回はその練習も兼ねてリベンジすることにしよう。




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