インレー湖観光の拠点 (ニャウンシュエ) 2003年7月4日〜9日


 「インレー湖は右折方向」という看板が見えた交差点で早朝にバスを降りた。そこからピックアップに乗り換え、10km程走ってニャウンシュエに到着。
 町の中心らしき場所で他の乗客は全員降りたが、私は泊まる予定だった「REMEMBER INN」まで運んでもらった。宿の料金は朝食が付いて4ドル。部屋はコテージ式で、広々としたダブルルームだった。

 インンレー湖観光の拠点となっているニャウンシュエは、想像していた通りのどかな町だった。小川で衣類や体を洗う女たち、凧揚げを楽しむ子供たち。人々の足になってるのは、馬車や農家のトラクターだった。
 川の一部にはボートの溜まり場のような場所があり、トマトを荷降ろしする姿や、網を使って漁をする漁師たちの姿もあった。

 町の中心はマーケットになっており、レストランや旅行会社、土産屋などが周囲に集まっていた。インレー湖周辺ではマーケットは5日周期で市がたつ。今日は日が違うのか、ここは屋台しかやってなかった。

 ニャウンシュエがあるシャン州は豆腐や納豆で有名らしく、シャン料理も日本人の味覚に合うという。何か食べてみようと、マーケットの屋台で「トーフ・カオソイ」を頼んでみた。
 麺の上に固まる前のトロトロ状の豆腐と鶏肉の入った甘辛タレがかけてあり、 白ゴマ・ピーナッツ・パクチーが乗っている。別に高菜の漬物も付いてきた。両方とも美味く満足のいくもの。ミャンマーでは食に飽きる事がなさそうだ。

 スピーカーから出されるお経の様な歌が町に響いていた。音の出所はパゴダで中を覗いてみると、黄金に輝く大きな仏像の前で白い服を着たおやじが座り、マイクに向かってお経をあげていた。
 独特の節とメロディがあるこのお経は、耳に残るものだった。このパゴダの辺りでは、ピンクの袈裟を着た女性の坊さんが、日傘をさしながら歩いていた。

 マーケットにカセット・テープを売る店があったのを思い出し、そこでこのようなお経のテープがないか尋ねた。いくつか聞かせてもらった中に同じようなものがあったので、それを500チャットで買った。

 町の酒場の中には、金色した小さな鳥のようなものがいくつか飾られていた。中には30センチくらいの大きなタイプもあった。
 これは何だろうと、カウンターの中にいた従業員に聞いてみた。名前が「アン」ということしか分からなかったが、きっと達磨や招き猫、大福様にあたるものだろう。

 ニャウンシュエに到着した時は早朝で分からなかったが、バスを下ろされた交差点はシュエニャウンのマーケットがある場所だった。こちらのマーケットは市がたっていたので、ニャウンシュエで自転車をレンタルして行った。

 マーケットは活気が溢れ、魚や野菜などが沢山売られていた。売り手や買い手には女が多く、頭に布を巻いた民族もいた。
 後で知ったのだが、彼女たちは農耕民族のパオ族だった。写真を撮らせて貰うと、一人の女が冗談交じりに手を出して「マネー」と言ってきたのは可愛らしかった。

 泊まった宿にはレストランを兼ねたリヴィングルームがあり、そこではテレビが見れた。衛星アンテナを使用しているのでBBCやCNN、おまけに日本のNHKなども見る事が可能。
 インターネットのフリーメールにはアクセス制限があるのに、衛星テレビは見ても大丈夫とは、何か可笑しな感じがした。




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