デンマークのコペンハーゲンからノルウェーのオスロまではバスで9時間。立憲君主制のノルウェーは、高負担福祉の国家としても知られ、人生満足度はスイスに次いで世界2位。
夜になっても暗闇にならない白夜や、冬の星空に浮かぶ神秘的なオーロラが見れる地としても知られる。
海賊で知られる「バイキング」の語源は、ノルウェーの入り江に住む人という意味。イギリスやフランスなどヨーロッパ各地の海岸に出現し、海賊行為をしていたバイキングはデンマークやノルウェーに住んでいた人々。
ヨーロッパ各地を侵略していったバイキング達だが、その地に根付いてキリスト教に改宗して同化。北欧各国との連絡も途絶え、13世紀には消滅したという。
宗教はキリスト教プロテスタントのルーテル派が8割。通貨はクローネで、物価は世界一高い国として有名。
首都のオスロでは、豪華なステンドグラスに6000本ものパイプオルガンがある「オスロ大聖堂」、海賊の船や展示物がある「バイキング博物館」、この国の偉大な芸術家である「ムンク美術館」、2007年に完成した現代建築の「オペラハウス」などを観光。
それとノルウェー観光の目玉とも言えるのが「フィヨルド」。これは氷河による浸食作用によって形成された複雑な地形。せっかくなのでオスロから日帰りで行ける場所でそれを堪能したい、と妄想はここまで。
さて、今回実際に訪れたのは東京都武蔵野市吉祥寺にある「アルトゴット」。国土の多くが農耕に適さないノルウェー料理は、畜産物中心の隣国デンマークとは好対照。
海の幸や山地で獲れるジビエに重点を置き、サーモンなどの魚介類やトナカイなどの肉類を使ったものが一般的。
国民食である羊肉とキャベツのシチューの「フォーリコール」は、40年以上前に国の代表料理として選ばれている。
だが、ピザやタコスなど外国からの食べ物が増え、近年には食糧農業省の大臣が新しい代表料理を決定すると発表し、ちょっとした騒ぎに。
大臣は伝統料理もそろそろ交代の時期と考えていたようだが、国民調査の結果でフォーリコールがやはり代表料理であり続けることになったという。
もう一つ有名なのはクリスマス料理の代表格「ルーテフィスク」。これは干鱈を塩抜きし、灰汁に漬けこんでゼリー状にしたもの。
どちらもなかったのでアルトゴットで注文したランチセットの一品「ニシンのマリネ」を、今回はノルウェー料理として頂いた。多少強引なとこもあるので、先に述べた二品をいつか味わってみたい。
[この日の写真]