モロッコ(44国目) 2019年2月2日


 モーリタニアのヌアジブからはシェアタクシーを見つけて、モロッコ西サハラのダフラへと6時間の移動。モロッコ入国にビザは必要ない。西サハラ地域はかつてスペイン領だったが、返還後から現在までモロッコが実効支配。

 亡命政府のサハラ・アラブ民主共和国も一部の地域を実行支配しており、アフリカ諸国と中南米諸国を中心に国家として承認されているが、モロッコの統治下にあるので国のようで国じゃないエリアになってる。

 かつてフランス領だったモロッコは立憲君主制国家で、ベルベル文化、アラブ文化、ヨーロッパ文化が融合していることで有名。フランス語が広く使われ、北部ではスペイン語も使われている。

 国教はイスラム教なので国民のほとんどはムスリムだが、憲法により信仰の自由は保障されている。モロッコは昔から宗教に寛容な国として知られ、今でもキリスト教会、ユダヤ教会、イスラム教のモスクが平和に共存してるようだ。

 通貨はモロッコ・ディルハムで物価は安く、抑えれば1日千円以下で生活出来る。治安は殺人や誘拐といった犯罪は比較的少なく、窃盗や強盗などは多いのでそれなりの注意は必要。

 ダフラからは西サハラの首都ラーユーヌへとバスで7時間半の移動。ここは砂漠にある都市だが、意外と発展してるようだ。 ラーユーヌからはバスで6時間移動してモロッコのタンタンへ。

 タンタンからはバスで6時間移動してアガディールへ。リゾート客に人気のこの地では、数千件の店が並ぶ「スーク・エル・ハド市場」や、海の幸が集まる「アガディール漁港」、旧市街の「ラ・メディナ・ド・アガディール」などを観光。
 それと、ベルベル人達が外敵の侵攻から守るために築い要塞の「カスバ」や、近郊にある自然を堪能出来る「パラダイス・ヴァレー」なども見逃せない。

 アガディールからはバスで5時間の世界遺産都市マラケシュへ。「南の真珠」と称されるこの街では、迷路のように入り組んだ「メディナ」や、死者の集会所という意味の「ジャマ・エル・フナ広場」などを観光。

 マラケシュからはカサブランカへとバスで3時間。ここでは旧市街の「オールド・メディナ」、世界で7番目に大きい「ハッサン二世モスク」、有料のリゾート「タヒチクラブ」などを観光。
 カサブランカからは首都のラバトをスルーして、シャウエンへとバスで6時間半の移動。ここの旧市街は家の壁も道の階段も、青色で染められている幻想的な街並み。

 シャウエンからはバスで3時間移動して、アフリカの玄関口でもあるタンジェへ。ここでは、城と緑のミナレットが美しい「グラン・モスク」、メディナの北西の端にある要塞「カスバ」などを観光。
 カフェと古いホテルに囲まれた広場「プチ・ソッコ」、近郊にある美しい灯台が立つ「スパルテル岬」、「ヘラクレスの洞窟」なども見逃せない、と妄想はここまで。

 さて、今回実際に訪れたのは、東京都千代田区飯田橋にある「タジンや」。モロッコ料理ではクミン、パプリカ、サフラン、イタリアンパセリ、コリアンダーリーフが多用される。また、干しぶどう、デーツ、アーモンド、レモンの塩漬け、オリーブをよく用いるのも特徴的。

 注文したのはモロッコ料理で有名なタジン鍋のランチセット。蓋がとんがり帽子のような形をしたこの鍋は、モロッコの他にアルジェリアやチュニジアでも使われている。
 赤道直下で砂漠のある土地柄では、飲料水は貴重なもの。その風土的要因から、食材の水分だけで調理できるこの鍋が生み出されたのだろう。

 鍋には鶏肉、人参、じゃがいも、オクラ、ピーマン、グリーンピース、ブロッコリーなどが入っていて、味はカレー風味のスパイスが効いていてかなり美味かった。
 ランチセットにはその他に、サラダ、サフランライス、デザート、コーヒーが付いていた。店内に流れていたのは伝統的な音楽のベルベルミュージックだったのだろうか、それがまた雰囲気を演出していた。

[この日の写真]



 

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